『おかえり、はやぶさ』
2003年5月9日、打ち上げ成功。
そのとき、小さな惑星探査機が日本中に勇気をくれるなんて、だれも思っていなかった・・・・。
その宇宙の旅には、数え切れないぐらいの困難が待っていた。
エンジンからは燃料もれ。
宇宙のかなたに消えてしまった、悪夢のような通信途絶。
ついには、4基のメインエンジンすべてが停止。
ほんとうは4年だったはずの旅は、7年もかかった。
ほんとうは35億kmだったはずの旅は、60億kmになった。
だから、機体の寿命もとっくに過ぎていた。
それでも<はやぶさ>は帰ってきた。
太陽よりも遠い小惑星イトカワでひろった、
宇宙の謎をとく星のかけらとともに。
それは、世界のどこも、
NASAだってやったことのない奇跡---。
(『おかえり、はやぶさ』パンフから)