香港の抗議船、尖閣不法上陸
香港の活動家が乗船している抗議船「啓豊二号」が終戦記念日の15日午後5時29分、沖縄県・尖閣諸島に上陸した。日本の司法当局は活動家14人を出入国管理法違反容疑で逮捕した。活動家の尖閣上陸はかなり前から分かっており、日本側も阻止行動を取りながら彼らの目的を達成させたのは最初から絶対阻止の意思がなかったことを示しているとしか思えない。
午後9時からのNHKニュースウオッチ9を見たが、実効支配している国の国営放送とは思えない「対中配慮」を尽くした簡潔報道にびっくりした。抗議船に同行取材している香港フェニックステレビの映像と報告を延々と流し、北京市民の上陸支持発言を拾い、どこの国の放送局かと思った。NHKお得意の日本国内の「街の皆さんの声」はなかった。
NHKは「大人の報道」をしたのだろうが、中国国営中央テレビは「尖閣上陸成功」を大々的に伝え、国益むき出しの報道ぶり。親中的な朝日新聞も「中国政府は過去の上陸では水面下で出航を止めるなどした抑制的な対応を変化させようとしているようだ」(朝日新聞デジタル21時9分配信)と丸でよそごとのように書いている。危機感を表に出さないのはスマートだが、国際社会では通用しない。