とち餅+かき餅+お汁粉

「とち餅」は初めてだった

「とち餅」は初めてだった

 

栃の実をもち米と一緒に蒸して搗(つ)いたのが栃餅(とちもち)。栃の実はトチノキ(英国ではホースチェスナッツ、フランスではマロニエ)の実のこと。栗に似ているが、アクが強く、そのままでは食べられない。日本ではアクを抜く形で縄文時代から食べられていたという。

縁あって長男に嫁いだ嫁の両親の郷里・鳥取県から年賀で届いた。祖母が作ったという自家製とち餅だ。何でも初めてのものには敬意を表さねばならない。

栃の実と聞いて、コンカー・ファイトを思い出した。英国の子どもの伝統的な秋の遊び。実の真ん中にきりかはさみなどを使って穴を開け、太めの丈夫なひもを通す。ひもを持ちながら、自分のコンカーを相手のコンカー目がけてぶつける。

相手のコンカーを割ったほうが勝ちという単純なゲームだ。英国で過ごしたとき、子どもたちが熱狂していた。どこの国にもいろんな遊びがある。

 

昔懐かしかき餅

昔懐かしかき餅

 

少し焼きすぎ気味かな

少し焼きすぎ気味かな

 

とち餅と一緒にかき餅ももらった。なまこ形に作った餅を薄く切り(欠き)、乾燥させたものがかき餅(欠き餅)と呼んだ。普通の餅に黒豆を入れたものととち餅の2種類が入っていた。

トースターで焼いていただいた。なかなかのお味でした。正月に食べるのは格別だ。

 

おしるこ

懐中志るこ「萬代」

 

年賀に御菓子所「万年堂」(名古屋市東区東桜)の懐中志るこ「萬代」をいただいた。「志るこ」は汁粉。正月の代表的な食べ物だという。女、子どもの食べる物だと馬鹿にしていたが、食べてみると結構おいしい。

「懐中」とは要はふところのことだ。携帯できるので、この名前が付いている。乾燥させたあずきのあんを最中の皮で包んだもので、熱湯を注いでかき回せば、即席の汁粉となる。インスタント汁粉だ。昔からある食べ物のようだ。

万年堂は創業1949年だから、そんなに古くはない。むしろ洋菓子ナボナで有名になった亀屋万年堂(東京都目黒区自由が丘)の1938年のほうが古い。

調べていて、汁粉とぜんざいの違いが分かった。ぜんざいも汁粉の一種で、つぶあんの入った汁粉をそう呼び、漉しあんは御前汁粉、つぶしあんを田舎汁粉と言うようだ。知らないことが多すぎる。

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