スプレー咲きヒマワリ

 

 

トマトハウスの横にきりっと立つスプレー咲きヒマワリの花姿

トマトハウスの横にきりっと立つスプレー咲きヒマワリの花姿

 

暑い。とにかく暑い。これが夏なんだろう。沖縄・奄美地方は台風12号の接近、東北地方はどういうわけか雨が降ったりしているらしいが、関東は真夏日。日本は広い。

夏の花は、何と言ってもヒマワリ。カッと照らす太陽の光に、カッと大きな花を開いて向かい合う。そんな立ち姿は頼もしい。自宅から自転車で駅に向かう途中、トマトハウスの横で見掛けたのがこのヒマワリ。いつも手前で左に折れていたので気付かなかった。

花は鮮やかな黄色。中心部は紫黒色。コントラストが強い。花数も多い。太い茎が一本。そこから枝分かれした茎に幾つもの花を咲かせている。これが「スプレー咲き」だという。

どんなヒマワリもてっきり1本の茎に1つの花が咲くものだと思っていた。深く観察したこともなかった。種類が多いことにも関心がなかった。矮性ヒマワリ(ミニスマイル)、赤花ヒマワリ、ミニヒマワリ、巨大輪ヒマワリ、八重ヒマワリなど。種類も実に多い。

 

「本多の森お花畑」は咲いていなかった。なぜだ!?

実はこれが種をまいて1カ月半後のヒマワリだった(7月20日、本多の森お花畑)

 

人間の記憶は実にいい加減なものだ。記憶力の良い人には悪いので、「自分の記憶は悪い」と訂正しておこう。海の日祭日に、よさこい祭りに出掛ける前、川越街道に車を走らせた。この日も暑かった。

お泊まりした孫娘にヒマワリ畑を見せてやりたかった。自宅から30分も掛からない埼玉県新座市総合運動公園の「本多の森お花畑」に数年前に見たヒマワリが頭にあった。

現場に行ってみたら、こんな感じだった。畑全体が金色に輝くヒマワリを想像していたので仰天した。あんまりがっかりしたせいか近くにも行かなかった。ヒマワリ栽培は中止になったと思い込んでしまった。体育館の受付で「もうヒマワリはやめたんですか?」と聞いてしまった。「やめるという話は聞いていませんが・・・」

自宅に戻って、「本多の森お花畑」を調べた。産経ニュース(2014年8月10日付)によると、地元のボランティア団体「新座ひまわりプロジェクト実行委員会」が市などの協力で栽培している畑だった。

品種は種子から食用ヒマワリ油が採取できる「春りん蔵」。秋には種子を収穫、東日本大震災で被災した福島県のNPO法人「シャローム」に送られ、同県内の障害者や子どもたちへの支援に役立てられるという。

「シャローム」は大震災前から、福島県内の農家とともに「春りん蔵」を栽培し、種子でヒマワリ油を精製。収益で障害者を支援してきた。しかし、東京電力福島第一原子力発電所事故で土壌汚染問題が発生し、栽培が困難になった。このため、ヒマワリの種を全国の協力者に送って栽培してもらい、できた種子を戻してもらう「シャローム ひまわりプロジェクト」が始まった。

そんなことも知らなかった。3年前に近くをドライブしていた時に、「本多の森お花畑」とたままたま出会った(2012年8月24日)。物語があったなんて知らなかった。

しかも、それは今回行った7月20日より一カ月も遅かった。実行委員会のfacebookページによると、種まきは6月2日だった。1カ月半ではとても「開花」しない。花にも開花時期がきちんとあるのである。良いとこどりしかしない者への警告だ。

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