「クロマグロの秘密」
シーフードショー会場でもらった水産業界紙「みなと新聞」を読んでいたら、上野の国立科学博物館で開催中の「海のハンター展」の一環で近畿大学水産研究所の家戸敬太郎教授が「クロマグロのひみつ 完全養殖の実現で分かったこと」と題して講演することを知った。
ハンター展に合わせた小中学生対象の講演なので気が引けたが、養殖を勉強する上で「近大マグロ」は避けて通れないのでダメ元で出掛けた。20分前に着いたが、何とか会場に潜り込むことができた。
・世界にマグロは8種類。大西洋クロマグロと太平洋クロマグロ、それにミナミマグロが高級マグロ。メバチ、キハダ、ビンナガまでは食用で、あとの2種類は食べられない。
・クロマグロはとても大きくなる。大きくなるということは、たくさん食べなければならない。たくさんのエサをとるために速く、深く、遠くへ泳がなければならない。
・近畿大学はクロマグロの養殖に1970年から取り組み、32年間かけて2002年に世界で初めて「完全養殖」に成功した。完全養殖とは、親から卵を採ってその卵をふ化させて親になるまで育て、その親から再び卵を採ってふ化・飼育させること。
・生残率が低いほか、1キロ成長させるために13~15キロのエサが必要など課題はまだたくさん残されている。