久保田一竹美術館

 

トンボ玉ギャラリーから富士山を見る

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紅葉の輪

紅葉の輪

 

本館から一歩出て

本館から一歩出て

 

庭に咲いた水引

庭に咲いた水引

 

染色家・久保田一竹(1917~2003)が1994年、雄大なる富士と清澄な水をたたえる河口湖を望むロケーションに建設した「一竹辻が花」作品を常設展示する美術館(山梨県南都留郡富士河口湖河口)を訪ねた。

氏は20歳の時、東京国立博物館で室町時代の「辻が花」染めに初めて魅了され、過去の模倣ではなく、現代に息づく染色としての「辻が花」の制作に心血を注いだ。

召集、敗戦、シベリアでの抑留を経験し、40歳にしてようやく本格的に「辻が花」の研究に取り組む。辛酸をなめ尽くした20年間の研究の末、60歳で初めて納得の行く独自の作品が完成、「一竹辻が花」と命名した。

1977年から国内外で数々の個展を開催。1990年フランス政府より、「フランス芸術文化勲章シュヴァリエ章」、1933年には文化庁長官章を受賞。2003年4月26日逝去。享年85歳。

「辻が花」は室町時代に栄えた縫い締め紋の紋様染めで、初めは庶民の小袖から始まったと言われ、高級品として一世を風靡した。しかし、江戸時代初期にその姿を消した。諸説あるものの、より自由に絵画的に表現した友禅が台頭し、辻が花染めは衰退したという説が有力だ。

光響(symphony of lights) 久保田一竹のライフワークであり、自然界の「四季」と一竹の心の「宇宙」を80連作で表現することを採集目標としている。現在、秋と冬そして宇宙の一部、合わせて46連作が完成している。

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