2016年「中国の対外直接投資額が過去最高に」
ゲスト:郭四志帝京大学経済学部教授
テーマ:中国経済
2017年1月25日@日本記者クラブ
2016年の中国の対外直接投資額(金融を除く)は1701億ドルと前年比44%増の1701億ドルと過去最高を記録した。うち対外買収は1072億ドルで、63%を占め、金額ベースで同96.9%増えた。ストックベースで2016年末時点の中国の対外投資額は1兆2680億ドルに達している。
中国の対外直接投資は14年間連続して拡大し、15年に初めて純資本流出国になった。対外直接投資は約1500億ドルに対し、対内投資額は1400億ドルで約100億ドルの流出超過だ。
最近でこそ欧米が増えているものの、本来は香港やシンガポールなど東南アジアが多い。香港、SPは窓口で、そこから対米、対日に向かうケースが少なくない。
業種別には大きな変化が見られている。12年、13年までは資源開発確保型の投資が中心だったが、最近は英国、SPなどの金融拠点への投資が増えた。情報技術や研究開発投資を増やしている。