萬鐵五郎展
「自身が求める表現をひたむきに探求し、苦闘しながら独自の絵画世界を創り上げた萬鐵五郎(よろず・てつごろう、1885~1927)。その存在は、個性派と呼ばれる芸術家を数多く輩出した大正時代において、ひときわ鮮烈な輝きを放っています」(岩手県立美術館)。
没後90年の萬鐵五郎展は新潟県立近代美術館(新潟県長岡市千秋)で開催されていた。萬は岩手県花巻市生まれ。花巻市には萬鐵五郎記念美術館があるが、一方で盛岡市には岩手県立美術館もある。それが今回一挙に新潟県に来ていた。
ずいぶんたくさんの絵が展示されていた。多作家だ。色が濃くてよく分からない。
萬鐵五郎記念美術館は南画(水墨画)が主体だ。「筆が踊り、墨が走る。下手なのか、上手いのか。不真面目なのか、真面目なのか。浅いのか、深いのか。どこがいいのかわからない。それでいて、どことなく憎めない。そして不思議と残る。記憶に残る拙さ加減。大真面目に下手くそな南画を描いた萬鐵五郎」(第37回萬鐵五郎祭イベント)
特別展は写真禁止だったが、コレクション展示室はフラッシュなしでの撮影はOKだった。最近はこの区別が難しい。