【バラ園】オータムフェスティバルも終わってまもなく冬モードに備える四季の香ローズガーデン
■ローズガーデンでオータムフェスティバル
東京・練馬区光が丘にある練馬区立「四季の香ローズガーデン」で10月9日(土)~31日(日)の期間、秋バラの見頃に合わせて開かれていた「オータムフェスティバル」が31日に終了した。すっかり定着してしまったハローウィンのイベントも行われた。
春バラに比べ秋バラは花数がグーンと減る。中心は四季咲きだ。もちろんバラ園は春がもっともゴージャスで美しい。1年で最もバラ園が輝いてもいるとも言える。ただ秋バラには秋バラの楽しみ方があるともいわれるのも事実だ。
とにかく今時珍しい無料であり、観賞しながら鼻を近づけることで良い香りをかげるのが評判で期間中何度も訪れた。春バラや秋バラ以外にも何かというとバラ園に足を延ばす機会が増えた。とにかくバラの花に鼻を近づければ幸せになれるのだ。
こんな機会はそんなにない。嬉しさが喜びを倍加させてくれる。この1年間にバラの名前をずいぶん覚えた。あまりに多すぎてすべてを覚えることは難しい。1つずつ覚えることにした。
バラの写真もたくさん撮った。いつの間にかスマホのギャラリーはバラの花だらけになってしまった。何でも過ぎたるは及ばざるがごとしである。
■’ワセオケ’によるミニコンサートも
会期中2度にわたってガーデナーが庭の楽しみ方を無料で案内するガーデンツアーが開かれたほか、最終日は弦楽四重奏団によるミニコンサートも開催された。31日は生憎天気が悪く、雨模様で、コンサートはガーデン脇の講習棟で行われた。
出演したのは早稲田大学交響楽団より編成された弦楽四重奏団。本来なら秋バラの咲くローズガーデンで美しい音色を奏でるところだったが、講習棟に切り変わった。演奏中に降ってきたので、演奏は講習棟で行うとの判断は良かったのだろう。
小雨交じりにもかかわらず、多くの人が整理券を求めて並んだほか、立ち見客も詰めかけた。外でも音色が聞けるように音響装置が設置された。主催者の嬉しい配慮だった。
四季の香ローズガーデンの指定管理者は第一園芸みどりのまち共同事業体。中核の第一園芸(東京品川区)は、花と緑のプロフェショナルとして創業123年を迎えるそうだ。三井不動産グループの企業でもある。
■ダブル・デライト
一番好きなのがこのダブル・デライト(Double Delight)。 Ellis&Herbert C. Swim( アメリカ)。1976年。ハイブリッドティー系統。四季咲き。香りは強香。花径10cm、樹高1m。
ダブル・デライトは、花の大きさ12センチほど、クリーム色がかった白い花びらの端に鮮やかな赤色のバラの品種だ。花が開くにつれ、赤くなる。花色は、気温や日照に影響される。丸弁カップ咲きの花型で、花びらの数は40枚くらい。
赤がもっと強く出たものもきれいだ。この日は演奏が始まることに小雨が落ち始め、終わったあとは止んだ。バラの花がきれいに水滴に包まれ、何とも言えないくらい瑞々しかった。
20世紀を代表する傑作品種。バラの歴史を大きく変えたフランスの育種家、フランシス・メイアンの最高傑作の1つといわれる。巨大輪の先駆的な品種であり、黄色の花に薄いピンク色の覆輪が入る。
エリナ(Elina)。クリーム色のボリュームのある大輪花。丸弁高芯咲きの花は得も言われる上品な趣を持つ。花つきも大変よく、樹も丈夫に育つ。
2006年開催の第14回世界バラ会議「大阪大会」で殿堂入りした。
四季咲き。微香。花径11cm、樹高1.2m。作出年1984年。作出国イギリス。作出者Colin Dickson.
大女優の名をいただくにふさわしい、ふっくらとした端正な花容を持ち、しっかりとした花弁と輝くような色彩は特に素晴らしい。誰が見ても美しい赤バラといえる。
■ハローウィン仕様も今日でお別れ!