【庭せん定】仕事より珈琲を飲みながらのどかな小春日和の中で古木をいじる農的作業のほうが身にしみて楽しい老人生活

 

ささやかな庭

 

■早朝起床から解放されて

 

わが家の朝は遅い。もちろん夜が遅いためだが、大体起床は8時から8時半の間。ときどきベッドの中で近所の小学校の始業チャイムがなる。そんな時は少しばかり若者たちに罪悪感を感じる。

「早起きは3文の徳(得)」だとは知っている。夜は8時には就寝し朝4時に起床する友人を知っているし、毎朝午前6時30分のNHKラジオ体操をこなす生活を小学校時代から後期高齢者になっても続けている友人もいる。

老人になると、むしろ早朝起床派が続出し、8時以降、あるいは7時以降に起きる遅寝遅起き派は圧倒的に少ない。そう言えば病院だって午前6時起床である。しかし分かっているけど止められない。そう分かっているんです。

私だって通信社の現役記者時代は始発の電車に乗って会社に通う生活を何年も続けたこともあった。朝晩デスクでローテーション勤務の時だった。企画会議の開催は午前8時半。

その編集企画会議を主宰しなければならない。それまでに世界で起こっている事象はすべて把握しておかなければならなかった。新聞各紙を読み、特派員から送られてくるニュースや外電も掌握した。

どれもこれも時間との闘いだ。時間はニュースが決めてくれる。ニュースがある以上、それに従って動くしかない。起床時間も同じだ。しかし会社を辞めてそれがなくなった。起きなくて済むようになった。今はその反動が出ているのかもしれない。

 

オブジェになったツゲ

 

■ガーデンコーヒーを楽しみながら・・・

 

このところポカポカ陽気が続いている。11月も全般的に暖かだったし、12月に入ってからも1日と5日は曇って寒かったが、きょう6日はグーンと気温が上がった。小春日和である。

6日は自分の予定表では毎年この季節に東京ビッグサイトで開催される環境配慮型製品・サービス(エコプロダクツ・エコサービス)に関する日本最大級の一般向け環境展示会「エコプロ」に行くことにしていたが、特に目新しい関心のあるテーマもなく、どうしようかと直前まで悩んでいた。

次世代素材のCNF(セルロースナノファイバー)複合材を使ったコンセプトカー(NCV)の開発状況をみたいなと思ったものの、それほど関心のあるテーマでもなかった。

展示会では会場をぶらぶらしながら、あれを触ったり、これに疑問を感じたり、それにびっくりしたりできるのが技術に弱い一般参加者にとっては最大のメリットだ。

しかし正直言って関心が薄れている。興味が後退した。聴講したいセミナーもなく、ただぼんやりと会場を回っていても疲れるだけだなと考え始めていたら、朝目が覚めたら9時少し前だった。外は太陽が燦々と輝いている。しっかり晴れていた。

食事を終えてコーヒーと新聞を持って外に出る。軽井沢で買ってきた鉄製のチェアに座って新聞を読みながらコーヒーを飲む。アナログ感を満喫しながら空気を肌で感じ、妻と取り留めのない会話をする。これが結構楽しい。自分でガーデンコーヒータイムと呼んでいる。

 

すっぽり切ったサルスベリ(2018年2月4日)

 

■今回はツゲも切った

 

この日は結局、東京ビッグサイトには行かず、自宅作業に精出した。先週切ったツゲとサルスベリの枝をノコギリで小さく切った。立てかけていた枝が邪魔になって通り抜けられない。

その時は疲れてそのままにしていたが、この日は何とか挑戦した。最近はどうも少ししんどい作業だと、つい後回しにしてしまうクセができている。体の疲れだけではなさそうだ。歳のせいかもしれない。

ツゲはわが家の庭の中心だった。25年前に家を建てた当時から存在感はあったものの、特に何もしてこなかった。役割を終えたと判断してその木を切った。

木はまだ生きていたものの、ところどころスカスカで半分死んでいた。ぼんさい型にするなり、何らかの栽培法があったはずだが、うまく生かし切れなかった。いまはオブジェのような立木をどうするかで悩んでいる。

加えてサルスベリも前回切ったと同じ高さまで刈り込んだ。2m分ほど切った計算だが、来年も恐らく花芽を持つはずだ。サルスベリは、その年の春から初夏にかけて伸びた枝の先に花を付ける性質を持っているからだ。

 

古木を切るのが楽しみに

 

■いつの間にかこんな年寄り生活に

 

ツゲとサルスベリを切ると、あっという間に見通しがよくなった。放っておくとあっという間にうっそうとなる。あれよあれよという間に今度は森林になる。森林になったら今度はジャングルだ。

毎週日曜夜7時58分から放送中の「ポツンと一軒家」。日本各地の人里離れた場所に、なぜだかポツンと存在する一軒家。これらの家も昔は集落の中にあった家が多い。

いつの間にか一軒だけになり、耕す者がいなくなれば回りは森林と化す。当然のことかもしれない。

 

遂に買った新兵器

 

■はしご兼用の脚立を購入

 

これまで使っていた脚立は家を建てたときに住宅メーカーからもらったもの。いつもこれで間に合わせてきたが、木が高くなりすぎて脚立に上ってはさみを差し伸べても手が全く届かなくなってしまった。

それで島忠ホームズで探したら見つかった。選んだのは軽作業用のはしご兼用脚立My style KWステップ「KW-150」。脚立の高さ1m39cm、はしごの長さ2m96cm、最大使用質量100kg。55cmの幅広ステップ。

メーカーはピカコーポレイション(本社・東大阪市)。昭和32年(1957年)3月創業、同36年(1961年)創立。蘇州PICAアルミ工業有限公司(中国)と提携しており、本製品も中国で生産されている。ピカは米Werner Coとも提携を結んでいる。

とにかく軽い。はしご兼用で4mほどの高さまで届いた。会社案内によると、「アルミ製はしごとの出会いから60年。それ以来、当社はアルミ、昇降、作業の安全・安心をテーマに事業展開を行っている」(坂口守正会長)。今後はこれまでのテーマに「異素材、物流、自動昇降を加え、サービスの強化を図る」としている。

 

カマキリは昆虫界の名ハンター

 

■12月になっても産卵できないカマキリか

 

この日はたまたま枯れ木の上にカマキリを見つけた。カマキリは春から秋にかけて、平均半年の寿命だというが、12月に入ってもまだ生きているのは今年が例年以上に暑かったせいなのかもしれない。

昆虫界きっての名ハンターだと言われているものの、まだ好物のアブラムシやショウジョウバエはいるのだろうか。冬を越すカマキリはいない。交尾、産卵を終えるとほとんどのカマキリは半年あまりの生涯を閉じる。

HONDAの社会貢献活動(HONDA WOODS)によると、春にふ化したカマキリは幼虫の段階から狩りを行い、生涯を通じて積極的に獲物を捕食し続けるが、まだ大人になり切れていない春や初夏は体が小さいためあまり目立たず、秋になって成長すると、人にも見つけやすくなるようだ。

カマキリを見つけるなら花を探せ!っていうぐらい、紙切りは花のすぐ下で自分の身体を葉・茎に擬態してじっとしていることが多い。花にやってくる虫たちを待ち伏せて狩りをするのだという。

自分から獲物を探し回って動くのではない。獲物の来る場所でじっと待ち伏せて捕まえるタイプ。だから獲物の集まりやすい花のすぐ近くは絶好の狩り場なのだ。

カマキリは他の昆虫たちにとっては恐ろしいハンターだが、「人間にとっては有毒な毒針を持っているわけでもなく、深刻なケガをするようなハサミや角があるわけでもない、実は親しみやすい昆虫」(ハローウッズキャスト 奥山英治氏)

奥山氏によると、「とは言え、急に近づくとカマキリも敵の攻撃だと勘違いして反撃してくる。鎌に触れると痛いので彼らを刺激しないよう静かに慎重に扱うよう」助言している。

 

立ち姿が鮮やかなストック

 

■冬場でも華やかなストック

 

花壇の右手に植わっているのがストック。練馬区内にあるオザキフラワーパーク(石神井台4)で買ってきたのを植えた。同フラワーパークの品揃えは都内でも最大級ではないか。

LOVEGREENによると、「ストックの苗の流通は秋ごろから始まるため、冬花壇の定番」だという。夏に種をまくと、秋から開花が始まり、花は下から上に向かって咲き進む。

スットクの花は切り花やフラワーアレンジメントなどとしても楽しむことができ、冬から春の花屋さんの定番的切り花だという。しかもとても長持ちする花で、花より先に葉が傷むようだ。ある程度、葉を整理して生けると美しさを保つという。

開花時期は11月から5月。咲く花の少ない冬場でも花壇を華やかに彩ることができるため、冬場に活躍する花として重宝されている。耐寒性のある1年草。根が凍ると傷んで枯れてしまう。霜が当たらないように管理することがポイントだ。

 

見事に紅葉したジューンベリー

 

■ジューンベリーで紅葉を楽しむ

 

一番手前で紅葉しているのがジューンベリー。3男にツインが生まれ、練馬区から記念樹をもらった。金柑とジューンベリーをもらって植えるスペースの関係で、わが家の庭に植栽した。

ジューンベリーは2012年に地植えし、17年に初めて花を付けた。ツインが生まれて5年目だった。10年目には春に赤い実が結実し、それを食べた。

ジューンベリーの実はほのかに甘ずっぱかった記憶が残っている。グミみたいなものだ。来年はどんな実がなるのだろう。いずれにせよ、今年の秋はささやかながら紅葉を楽しんでいる。

 

 

イソトマ(ローレンティア)

 

■どこからか種が飛んできてイソトマが咲いた

 

NHK出版「みんなの趣味の園芸」によると、「イソトマは、小さな星形の花を株いっぱいに咲かせ、ぎざぎざの葉と青い花は夏にすがすがしい印象を与えてくれる。ローレンティアの名前でも呼ばれる。」

地中海沿岸、アフリカ、オーストラリア、アメリカが原産地。本来は多年草だが、耐寒性はさほど強くなく、日本では1年草として扱われているという。

茎を切ると白い液が出て、皮膚につくとかぶれることがあるので、解説書は作業する際には手袋をしてほしいと呼び掛けている。

家内によると、庭にもイソトマを植えていた。しかしいつの間にか姿を消したが、玄関の「金のなる木」にどういうわけかタネが飛んできて今年花が咲いたらしい。そういうこともある。

 

蕾が膨らんできたノスタルジー(バラ)

■蕾は開くか?

 

鉢植えから地植えにしたバラは全滅している。理由はよく分からない。葉っぱをむしって光合成ができなくしたためか。

ノスタルジーだけは鉢植えで置いている。使っていない植木鉢の上に置いたら、下にも根を伸ばして離れない。相性が良いのかもしれない。来春までそのままにすることにした。

こんなノスタルジーだが、12月にもなったというのに、まだ蕾を持っている。蕾が開くのだろうか。このまま凍結してしまうのではないか。

 

地植えしたバラ(ピース)

 

その代わりに安いバラを地植えした。安いと言っても2000円ほどする。果たしてこの地植えがちゃんと持つかどうか。春になってみないと分からない。

ツゲの足元にはクリスマスローズの葉っぱが生い茂る

 

■つる性のクライミングローズ

 

このオブジェの後ろにひょろひょろと立っているのがクライミングローズ。ツル性のバラだ。ツル性のバラと言ってもものすごくたくさんある。樹形から区別されている。素人には判断がなかなか難しい。

小立ち性はブッシュ・ローズ、半つる性はシュラブ・ローズ、そしてつる性がクライミングローズと呼んでいる。

つるバラは「つる」という言葉がつくものの、朝顔などほかのつる性植物にように自ら絡みつくことはなく、枝を長く伸ばすだけ。言葉が内容を表していないことが多いのだ。

素人は困る。プロはそれを解説していればOKだ。実に厄介である。

 

インパチェンス

 

■横に伸びるインパチェンス

 

インパチェンスは初夏から秋まで咲く春まき1年草。北向きの玄関や日陰の花壇、ビルの間のスペースなど、日当たりの悪い場所でもよく育つ。和名はアフリカホウセンカ。

生育が早く、株がこんもりとドーム状に盛り上がって、株いっぱいに花を咲かせる姿は豪華な印象が強い。夏に切り戻せば、秋から再び美しい花を咲かせる、とNHK出版「みんなの趣味の園芸」は言っている。

次々と花を咲かせるときは多肥を好むので、追肥を与えれば要求に応えてくれる。

日記のあるのが「カリフォルニアローズ・フィエスタ」シリーズ。まさにバラと言われている。上品な花色と自然にこんもりまとまる草姿のバランスが美しいとか。

 

オキザリス

 

■カタバミの総称

 

「オキザリス」という名前にピンとこなくても、和名の「カタバミ」(方喰、酢漿草)と聞けば思い当たる人も多いのではないか。私もその1人。

カタバミ科カタバミ属の植物の総称で、主に熱帯アメリカや南アフリカ原産の球根性の種類が園芸的に流通しているという。

garden storyによると、「日本では、耕地や道ばたに生える山里植物として知られるカタバミが全土に分布している。発芽も早いため、繁殖力は極めて旺盛」だといわれている。

「とにかくこの繁殖力にあやかって、特徴的な葉の形が家紋のモチーフになるなど、日本人にとっては親しみのある植物の1つだと」いう。

オキザリスは、それなりに合う環境であれば、むしろ”増えすぎて困るほど”に生育旺盛だとか。多くは耐寒性もあり、寒冷地でなければ屋外で越冬が可能だという。

夜間や曇天時には花を閉じてしまうが、太陽を浴びれば健康的な花を咲かせる。

 

 

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