フォーラムフォーラブ北方領土

 北方領土問題を考える「フォーラムフォーラブ北方四島」が2月10日、クオリティーホテル神戸で開かれた。主催は神戸市外国語大学の学生たちを中心とするフォーラムフォーラブ学生実行委員会。兵庫県が企画・運営を支援している。

 北方領土は日本の固有の領土だったが、第二次世界大戦終了直後、ソ連軍に不法占拠され、現在もそのままの状態に置かれていることは知っていたが、正直言って、日常的には忘れていた。これは日本人の悪い性格で、よく言えば忘れっぽく淡白、悪く言えば国際常識欠如。権利は主張し続けなければ失うとの国際常識に音痴なのだ。

 択捉島出身の元島民、鈴木咲子さんが占領下での島の暮らしの辛さや島への思いを切々と語った。なかなか聞けない話だった。鈴木さんによれば、当時の島民1万8000人は高齢化で今では8000人を割り込んでおり、しかも毎年100人単位で亡くなっているという。今の平均年齢は74歳だとか。

 問題解決は話し合いしかない。そのためには双方をもっともっと知り合うことが必要だ。学生らのパネルディスカッションを聞きながら、こういう問題に真剣に取り組む若者たちがいることを知ったのは収穫だった。

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