稲垣仲静・稔次郎兄弟展

 3連休最終日は朝からまばゆいばかりの日光と目に沁みる青空が広がった。秋晴れというよりも、夏日に戻ったような暑さだった。2日間も家に閉じこもっていると、流石3日目には外に出たくなる。体育の日ではあったものの、出掛けた先は地元の練馬美術館(練馬区貫井)。

 官能的な大正日本画を描き、25歳で夭折した兄の稲垣仲静(ちゅうせい、1897-1922)と染色作家として名をなし、型絵染の人間国宝に認定された弟の稲垣稔次郎(としじろう、1902-1963)。この2人の兄弟展が初めて開かれている(10月24日まで)。

 仲静の代表作「猫」は顔つきといい、全体の座り姿といい、なかなか気品が備わっている。軍鶏や太夫などもちょっとドキッとするような色使いだ。目に凄みと色気を感じる。型絵染は初めて見た。着物に型紙を使って染色する技術。とても人間技とは思えない匠のわざだ。

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