国際商品相場が最高値に接近

 農産物や原油などの国際商品相場が高騰している。農産物価格を押し上げているのは新興国の消費拡大と産地の天候不順、それに有り余った投機マネーの流入だ。原油はこれにエジプトなど中東情勢の混乱が加わった。

 国際食糧農業機関(FAO)が2月3日発表した1月の世界の食料価格指数は230.7(2002~4年=100)と前月(改定値)から7.6ポイント上昇し、統計を取り始めた1990年以降の最高を記録した。これまでのピークは08年6月の224.1。7か月連続の上昇だった。

 食品別では供給の不足している砂糖が前月比21.8ポイント上昇の420.2、穀物は同7.0ポイント、食用油は同14.7ポイントそれぞれ上昇した。穀物の価格指標となっているのはシカゴ市場の先物価格。小麦は1ブッシェル当たり8.58ドル、トウモロコシ6.74ドル、大豆14.24ドル。いずれも2月7日期近3月物終値。

 当分の上昇基調は続く見通しで、この分ではよほどのことがない限り、2008年夏に付けた過去最高値を突破するのは時間の問題かもしれない。3商品の史上最高値は以下の通り(シカゴ市場)。

小麦=9.24ドル(2008年6月26日)
トウモロコシ=7.7325ドル(2008年6月1日)
大豆=16.58ドル(2008年7月4日)

 砂糖や大豆相場の高騰を受け、精糖や食用油の店頭価格に波及し始めている。食糧相場の高騰はコーヒーやカカオ豆などにも及び、家計を圧迫しつつある。

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