「靖国の桜」開花


 東京で28日、桜が開花した。ニュースで知ったのは午後だったが、午前中に気象庁が発表した。昨年より6日遅いが、平年並みだという。大震災があっても、何があっても桜は咲く。自然の猛威は驚愕だが、自然の生命力もすごい。生きてさえいれば、息吹き・芽吹きは感じられる。

 東京の桜は気象庁が観測している靖国神社(東京・千代田区九段北)の標本木のソメイヨシノ1本に5~6輪以上の花が咲いているのをもって「開花」とされる。終業直前にニュースを知ったので急遽帰宅経路を靖国神社経由に切り替えた。

地下鉄東西線・九段下駅から5分ほどだが、なにせ境内は広い。なかなかたどり着けない。何度か来たことがあるが、桜を意識したことはなかった。標本木は奥まった場所に柵に囲まれていた。見上げると、確かに5~6輪咲いていた。しかし、標本木全体からみたら、1%にも満たない。これで開花と呼ぶのはいかがなものか、と無粋なことを考えた。「東京に春を告げる」のが趣旨だろう。

 境内にはたくさんの桜が植えられていた。明治3年、木戸孝允がソメイヨシノを植えたのが始まりで、現在、山桜、寒桜、富士桜、緋寒桜、枝垂桜、ウコン桜、四季桜など約600本があるという。どれもこれもかなりの古木だ。開花宣言から1週間後が見ごろだという。

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