東京都知事選と大震災

 正直、前日になって初めて都知事選を意識したというのが本当のところだ。いつもなら、うるさいくらいの街頭演説が今回は完全に影を潜め、選挙戦が繰り広げられていることさえ忘れてしまった。東日本大震災があったことで、選挙戦を取り巻く状況もガラリと変わった。

 このことで当てが外れた立候補者もあったはずだ。選挙戦が盛り上がり、有権者の心に入り込めさえすれば、勝機のあった人もいたかもしれない。選挙は水ものとはよく言ったものだ。東京都知事選に土壇場で4選出馬した石原慎太郎氏は他候補に大差を付けたが、震災がなければ、彼の剛腕は単なる高慢ちきな高齢者として切って捨てられたことだろう。何が功を奏するか分からない。重要なのはあきらめないことかもしれない。

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