「レーダー衛星3号機」打ち上げ成功

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三菱重工業と宇宙航空研究開発機構(JAXA)が12日午前10時21分、日本政府の情報収集衛星「レーダー3号機」を載せた主力ロケット「H2A」20号機を種子島宇宙センターから打ち上げた。打ち上げは成功した。2001年の1号機を皮切りにこれまでの10年間で20回打ち上げ、03年の6号機が失敗しただけで、成功率95%。最近では14回連続で成功している。

仕事時間中だったが、NHKがライブ中継しないので、ニコニコ動画でやるかなと思ったら、NVS(インターネット放送を主とする任意団体)宇宙科学チャンネルが独自映像ソースで実現してくれた。大手メディアは11時のニュースでJAXAの公式映像を流したが、リアルタイムには敵わない。映像は個人パソコン画面。欧州のアリアンや米国のデルタは200~300回の打ち上げで、約95%の成功率を維持しているという。それに比べると、H2Aロケットはまだまだかもしれない。

今回打ち上げられた情報収集衛星は、電波を使って夜間や悪天候でも地上の様子を撮影できる「レーダー衛星」。これまでに2基打ち上げているが、電源系の故障でどちらも運用が停止していた。大規模災害の被災状況なども監視できるが、期待されているのは北朝鮮の軍事施設などへの監視。地上の約1メートル以上の物を見分けられるとされる。偵察衛星としての任務だ。敵を知ることには情報収集が重要だ。

ウィキペディアによると、「情報収集衛星」は超望遠デジタルカメラ(光学センサー)を搭載し画像を撮影する光学衛星と合成開口レーダーで画像を取得するレーダー衛星の2基を1セットとして2セット4基体制で運用される。光学衛星が主に昼間の写真撮影を行い、レーダー衛星が夜間および曇天地の画像取得を行う。現在は光学衛星4基のみの変則運用になっており、今回の「レーダー3号機」でやっと夜間・悪天候時の画像取得も可能になった。情報収集も金がかかる。

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