ルゴ・パラグアイ大統領
パラグアイに行ったのは1998年8月だから、もう14年も前だ。ロサンゼルス→サンパウロ→アスンシオンと丸1日かかった。何せ日本からは地球の裏側だ。たった2週間の滞在だったものの、地球の裏側に行った記憶は忘れられない。
そのパラグアイの大統領が来日し、日本記者クラブで記者会見するというので出掛けた。ルゴ大統領は1951年5月30日生まれの60歳。経歴が変わっている。キリスト教カトリック神言修道会の聖職者を長らく務め、アスンシオン大聖堂の司教(教区の司祭)、サンペドロ県教区名誉司教にまで登り詰めたが、2006年3月29日には「市民の抵抗」運動を組織し、ドゥアルテ政権に対する大規模な抗議行動を主導したころから政治色が強くなった。
会見で渡された略歴によると、06年6月には野党連合「全国協調運動」(その後「変革のための愛国同盟」に改名)を結成。同年12月には司教職を辞することを明らかにし、08年大統領選挙への出馬を表明した。4月選挙で当選し、8月に大統領に就任した。ローマ法王庁は当初、司教職辞職を認めなかったが、大統領就任が決まったことで、ようやく聖職離脱の勅令が下され、還俗が実現したという。