星野仙一楽天監督

会見する星野仙一監督

会見する星野仙一監督

 

 

テーマ:東北楽天ゴールデンイーグルス監督 星野仙一
会見者:星野仙一
2013年12月3日@日本記者クラブ

個人的には星野仙一氏の個性は好きではない。むしろ嫌いだ。しかし、ああいう鼻っ柱が強いというか、向こう意気が強いというか、生意気というか、傲慢不遜というか、そういう個性の人物が存在するのは否定できない。

彼の場合は、本音をしっかり言うので、しかもそれがあまりにどぎついので、どぎついのが嫌いな向きにはなかなか受け入れられないというか、むしろ毛嫌いする向きがあるのは否定できない。もちろん、その逆で、彼みたいな個性をこよなく愛する人もいるはずだ。

他人の個性をたとえそれが自分と真逆でも、それをきちんと受け止められるかどうかなのかもしれない。彼を快く思わない自分を認めることは、彼という人格、個性を真っ正面から受け止められそうにない自分の度量の狭さを自ら認めることになる。自分の人物の器の小ささを肯定するわけだが、そう思う自分がいるのだから、いかんともしがたい。

しかし、嫌いにもかかわらず会見に出たのは、やはり、星野仙一という人物をもう一度評価し直してみようと考えたからでもあった。そして、「本音を言うと、毒舌と言われる。むにゃむにゃ言うと、いい人だと言われる。本当のことを本音で言う人が少なくなったのは気になっている」と本音を語っていた。

こういうことをきちんと公の場で言う星野仙一は好きだ。好きだと思うようになったのは自分の度量が少し大きくなったのだろうか。性格が変わったというよりも、歳のせいなのだろう。それだけ歳をとったということだ。

他人に誤解されかねないことを恐れることなく、会見の場でもはっきりモノ申すのはなかなか覚悟のいることではある。少し、星野仙一氏が好きになってきたようだ。

星野仙一氏はこの日も歯に衣を着せないで本音で語った。個人的に関心のあったことについて質問が出た。高校野球時代のライバルだった斎藤佑樹投手(当時早稲田実業、早稲田大学を経て現在日本ハム)との関係で、田中将大投手の器についてだ。

星野監督はコントロールについては田中と齋藤はいい勝負だが、投げっぷりにおいて田中が齋藤を数段上回ると明言した。投げっぷりがいいとバッターは向かってくる投手に押される。田中はそんなピッチャーだと言った。齋藤については高校、大学時代に使われ過ぎたとも指摘した。

プロの目からは、そういうことが分かるのだろう。齋藤には今も期待を持っている。確かに、あまりに形が美しすぎて、優等生で面白みに欠けていたが、何とか這い上がって、星野の鼻を開かせてもらいたいものだ。

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