日米の対中政策は今後も「関与とヘッジ」で

 

とにかく若い!

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米モーリーン・アンド・マイク・マンスフィールド財団のフランク・ジャヌージ理事長兼最高経営責任者(CEO)が15日、日本記者クラブで、東アジアの安全保障問題などについて講演し、記者の質問に答えた。

同理事長は、21世紀に入って地政学的に最も重要な問題は中国の台頭だとした上、日米両国は中国を巻き込みながら今後も現在取っている「関与とヘッジ」(硬軟同様)政策を継続すべきだとの考えを表明した。

同財団は駐日大使を務めたこともあるマイク・マンスフィールド元米上院議員(1903~2001)の功績をたたえて1983年設立され、米国とアジア各国とのリーダー間のネットワーク作り、政策課題の研究などを行っている。

会見の主な内容は次の通り。

・21世紀において地政学的に最も重要な問題は中国の台頭。しかし同時に可能性として、中国の力が衰えてくるかもしれない。あるいは少なくても中国は課題を抱えている。

・鄧小平が登場して改革・開放政策をとって以来、米国と日本は3つの段階を経ながら中国と対応してきた。第1は中国の登場を歓迎し、エンカレッジする段階。中国が世界と統合され、世界の仲間になるのは歓迎された。第2は中国の発展から利益を享受した段階。今我々は第3段階にいる。それはバランスを取り直しながらヘッジをする段階だ。中国の行動がもたらすかもしれない状況に対して何らかの対策をとらなければならない時代。ある学者人は「封じ込め政策」と呼んでいる。
・中国でドラゴンはフレンドリーでかわいらしい動物だと扱われていることを知っているが、アメリカ的に言えば、ドラゴンは何か恐ろしい、怖い、ひどい生き物。怖い、恐ろしいという意味でドラゴンの6つのポイントについてお知らせしたい。これは取りも直さず中国にとっての課題になる問題だ。第1点は環境破壊。2点はエネルギー安全保障。3つ目は高齢化社会。4つ目は貧富の格差。5つ目は民族的な不安。90%は漢民族で、10%はマイノリティーだが、1億3000万人。日本の人口は日本より多い。6つ目は汚職。

・この6匹のドラゴンと戦うためには中国は政治改革をしなければならない。温家宝元首相が国民に語ったメッセージでもある。中国が6匹のドラゴンをやっつける上で日米同盟は中国を助ける役目を果たすことができる。中国は破綻国家になるのではなく、成功する国になることのほうが日米の利益にかなう。

 

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