「種をまく人」山梨県立美術館
山梨県立美術館(甲府市貢川)でミレーを見た。1978年の開館以来、ここにはミレーの絵があることは分かっていた。中央道で関西からの帰途、いつでも寄れたが、タイミングが悪く行きそびれていた。
6月最初の日曜日、ようやく出掛けた。2階の展示室で「種をまく人」(1850年)と「落ち穂拾い、夏」(1853年)を観賞した。どちらも商品だが、きっちり書き込まれていた。
ジャン・フランソワ・ミレー(1814.10.4~1875.1.20)は19世紀のフランスで活躍した画家。それまでの絵画の主題となり得なかった、自然とともに生きる農民たちの姿を主に描き、評価を確立した。61歳で死亡。
ミレーは1849年にパリ郊外のバルビゾン村に移住して活動を続け、「種をまく人」をはじめとする作品を制作した。
フォンテーヌブローの森に隣接する同村には、コローやルソーなど多くの画家が集まり、「バルビゾン派」と呼ばれた。
「種まく人」は1977年、オークションで日本に競り落とされ、話題になった。昔のことだ。なお「種まき人」はボストン美術館と山梨県立美術館に1つずつある。どちらも本物で、どちらがサロンに出展されたのかは不明だ。