参院は不要だ

「参院6増法が成立」を伝える日経一面

 

最近新聞をそれほど熱心に読まなくなった。自分が定年となり、正規の労働者でなくなったせいだ。しかし、世の中には不思議なことや腹立たしいことも多い。

珍しいことや好奇心を引くことは「好奇心こそ力の源泉」をモットーにこのブログで一生懸命拾っているが、権力者を取り上げるとなると、批判するにはそれなりの心積もりが必要だ。批判のための批判では意味がない。

対案が必要だし、それはそう簡単に出てこない。そうなると、どうしても批判は手控えることになりがちだ。

しかし、今年7月に70歳になった。70歳と言えば、大変な歳である。「古来、稀なり」。子どもたちから古希の祝いをしてもらった。ボーナスの一部を投入してくれた。嬉しかった。

カテゴリー「悲憤・慷慨・憤怒」は持って行きどころのない抑圧的な怒りをたまに書いてきたが、おかしいことはおかしいとはっきり言っておきたい。権力は腐敗する。

安倍政権も最近はよたよたし始めている。納得いかないことも少なくない。政治的な言動はあまりしなかったが、もうそろそろ良いのではないか。

「参院定数を6増やす改正公職選挙法が18日に衆院本会議で自民、公明両党の賛成多数で可決、成立した。埼玉選挙区の定数を6から8日増やし、比例代表を96から100にした。総定数は242から248となった。

改選公選法は自民党の議員立法で、来年夏の参院選から適用する。参院の議員定数が増えたのは沖縄の本土復帰に向けて沖縄選挙区を設けた1970年以来となる。埼玉選挙区の定数増で選挙区の「1票の格差」は3倍未満に抑えられる見通し。」(日経7月19日付朝刊)

民主主義の土台である選挙制度の改革を参議院で6時間超、衆院では3時間程度で打ち切り、全く熟議のないまま数の論理で強行したことは、参議院の不要論が噴出する今の時代に逆行するとしか思えない。

最高裁も1票の価値は平等だと杓子定規に構えていれば、こういうことになることを十分考えるべきだ。裁判所はもっと現実的になるべきだ。

自民党の党利党略、現職救済を優先させた。国会中継を見ても参院の議員は名前も知らない。そんな人が6人も増えて、248人もいる。しかも、彼らには大変なコストが付随する。コストをかけてもそれに相応しい仕事をしてもらえるのなら、それも必要だが、そうではない。

彼らの語る言葉はみな空疎だ。舌戦はかみ合わない。言い放しだ。見るに堪えない。

 

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