「はやりを作るのが仕事」VIDA Corporation社長

カテゴリー: 科学/技術/イノベーション, 経済/デリバティブ

2019/02/04  19:45


VIDA Corporationの杉本大社長

 

2019年度上期企業価値フォーラムが4日、パレスホテル東京で開催され、認定企業3社の社長が事例を報告した。経済産業省中小企業庁と中小企業基盤整備機構が後援している。

同フォーラムは早稲田大学商学部を卒業し、三菱レイヨン、日本経営合理化協会を経て2009年にコンサルタントしとして独立した武井則夫氏が設立した企業価値協会が開催している。

中堅中小企業が対象に、自社が持つ特徴的価値の発見(価値認定)、広報(メディア交流)、進化(活性化)を支援する業務を行っている。

具体的には認定企業を選定し、年2回の認定式を開催。企業とメディアをつなげる業務を行っている。認定を受けると、メディアとのパイプができ、取り上げられる機会が増える。今はテレビの威力が大きいが、テレビ局の記者は「必ず新聞記事を持って取材にくる」(佐田展隆・佐田社長)という。

最初に登壇したのは29歳で創業したVIDA Corporationの杉本大社長。2005年設立。vidaはポルトガル語でライフスタイルの意味。カー用品総合専門店のオートバックスセブンに入社し、米たばこ会社のフィリップモリスジャパンに転職した。創業するのが目的だった。

・車好きの人ばかりだったオートバックスで居酒屋にいったときに、自分が飲みやすい店、先輩と話やすい店をつくろうと思った。「無の空間を笑える空間に変貌させたい」。自分の使い勝手の良い会社を作ろうと思ったのが内装工事業を始めたのがきっかけだ。建築や不動産の勉強をしていたわけでもないが、自分のやりたいことを先に決めた。ポルトガル語のライフスタイルという言葉はそこからきている。

・グループ企業4社で「空間価値を創造する」のがビジネスモデル。物件を探す(不動産仲介業=VIDAマネジメントサービス)、店舗を造る(VIDA Corporation=内装工事業)、守る(VIDAメンテサービス)。それと海外出店サポートのVIDAデザインインターナショナル)。1個ずつだと売り切り商売で終わる。毎回新しい客を開拓しなければならない。新しい商材を作らなければならない。この3つをつなぐことでスポットの仕事からストップの仕事に移行。点から線を作っていく。

・グループ会社が大きくなることで円も大きくなる。8000社の顧客リストを持っている。これが成長基盤であり、大きなビジネスモデルになっている。

・2Dではなく3Dで組織図を見る。・総務・人事など管理系の部署を1つ置く。真ん中に1つを作ることによってビジョンの共有を行う管理体制をとる。

・理念の創造として「ハッピーの創造」。社員数50人。創業して10年間は自分の考えできたが、10年後以降は社員のハッピーを具現化する。

・「うどんやを造ってくれ」といわれた際にうどんやをつくるだけなら単なる請負業。頼まれたことを形にするだけ。価格競争に飲み込まれていく。わたしたちなりの味付けをし物事を生み出す提案をする。これをかなえるためにビジネス自体をデザインする。こうしていったほうがうどんが売れるんじゃないですか。こうやってレイアウト組んだほうが効率が良いのではないか。われわれの提案を付け加えることによってビジネスをもっとうまくするためにデザインする。

・その行為論で不動産を紹介したり、その行為論で設計をしたり、その行為論でメインテナンスを行う。行為で稼ぐのではなく、目的で稼ぐ。そうした体制を強化していきたい。

・小型案件(1~10店舗)から中型案件(11~50店舗)を主戦場としている。小型案件は店長をやりながら社長をやっている。コンテンツはあるが、店舗の広げ方が分からない。自分で不動産を見つけにいけない。この小型案件を中規模に持ち上げていく。

・この小規模なラーメン屋やうどん屋に対して一気通貫でやれますよという会社は存在していない。ここがわれわれの主戦場となっている。

・東京は1つのマーケットプレース。名古屋から東京に出てきた居酒屋(新時代)。名古屋のコンテンツが売り。札幌のお好みやや岩手のそばやが東京出店。東京で名をはせたイタリアンが全国に出て行く。東京新橋で生まれたQueen of Chickensが長岡、京都、大阪と全国展開中だ。東京で認知度を上げることによって地方でも経営したい。地方から強いコンテンツが東京にきて東京でブランディングをかけるビジネスを支援し多角展開していく。

・外食産業もアパレル産業も人口の多い国で出て行く。進出をしやすい受け皿にもなっている。千房は上海に進出している。

・農林水産省とがっつりタッグを組んでいる。米や肉などの国内消費量が減っていく。海外で和食店を作って一次産業を世界に輸出する。外貨を稼ぐ。VIDAがサポート。日本食料理人の海外展開支援事業、日本食サポーター認定制度、調理師技能認定制度の3つを農水省から受託している。農水省との枠組みの中で取り組みができているのは国内ではVIDAだけだ。

・国内では都市部に出て行くか、海外に出て行くか。都市部は競争が激化している。ブルーオーシャンを目指す人も多い。2018年は300人がセミナーに参加した。すべて助成金で賄っている。テストマーケティング、立地調査、渡航費、ホテル代、セミナー費用も税金で賄っている。いわば「味見」だ。

・「なんちゃって寿司屋」などが海外にはたくさんある。競合・類似品との差別化を図るために農水省はロゴ認定マークを出している。日本の農水省が認定した食材を使っている店。

・退店も多い。主因は従業員の雇用が維持できない。修了証を出す。フレンチやイタリアンも出しており、それの農水省版。やめるタームをどう長くするか。1年ではなく3年。海外戦略の支援をしている。今時点ではわれわれだけだ。

・世界各地に商業施設を50個所ほど作りたい。中国福建省福州の中城大洋百貨内にジャパンフードタウン。和食は世界で名の通った食べ物。日本のカルチャーに興味を持った人が集まってくる。集客の武器として和食を使う。

・日本文化を知ってもらって、その国の文化をもっとハッピーにしてもらう。和食を知ってもらってハッピーのなってもらう。日本カルチャーの幸せのお裾分け。そこでテストマーケティングしてリアルマーケティングの場を構築していきたい。これが海外戦略の1つだ。

・ロシアやドバイ万博(2020)。和食ももっと知りたい。ロシアの平均寿命は約58歳。寒いし味の濃いものを食べる。味噌や納豆などに興味持っている。長生きしたい思いが強い。「和食を食べれば長寿になれる」というイメージが海外では強い。マレーシア、台湾など。

・外国人労働者の雇用が4月以降増える。3~4万人。労働環境の進化が求められる。工場の設計はこれまで作業場という捉え方をしていたが、効率重視だった。労働環境も改善が求められる。工場の作り方に対する注文も増えている。

・過去にやったことのないことにどうチャンレンジしていくかが重要だ。過去の実績から積み上げて物事を考えるのではなく、時代を横軸でみて、今年は何がはやってどう動くのか。来年のトレンドは何か。毎日ミーティングを行っている。

・ある編集者は「はやりやムーブメントに乗るのは私たちの仕事ではない。それを作るのが自分たちの仕事だ」。VIDAグループも「ムーブメントをいろいろ提供していって楽しみに変えていき、今後も事業を進めていきたい」。

同じカテゴリ(科学/技術/イノベーション)の記事

コメントをどうぞ

This blog is kept spam free by WP-SpamFree.

*